家族信託Q&A


Q 家族信託とは何ですか

A 家族信託とは,信託法による信託のうち,信頼できる家族(親族)に財産の管理と処分を任せる仕組みです。

 

Q 家族信託の仕組みを教えてください。

A 財産の所有者で財産管理を託す人を「委託者」,財産を託される人を「受託者」,財産により利益を得る人を「受益者」といいます。家族信託は,この「委託者」「受託者」「受益者」の三者間の法律関係です。「受託者」は「委託者」の意思を受けて「受益者」のために財産の管理処分を行います。

 

Q 家族信託で具体的にはどのようなことができますか?

A たとえば,将来,認知症になるリスクを考えて,信頼できる家族に自分の財産を信託することによって,認知症などにより判断能力が欠けた場合でも,自身の生活の安定のために財産を管理してもらうことができます。

 

Q 家族信託にはどのようなメリットがありますか?

A ⅰ)成年後見制度のように家庭裁判所で手続を行う必要がない。

  ⅱ)自分の思い通りに柔軟に資産承継が可能。判断能力が低下してきても財産管理が可能。

  ⅲ)二次相続,三次相続など遺言ではできない資産承継が可能。

  ⅳ)家族に依頼するので後見人報酬などが不要。

  等

 

Q 家族で会社を経営しています。株価が低い今のうちに子どもに株式を贈与したいのですが,まだ完全に会社の経営権を譲りたくはありません。

A 「委託者」兼「受託者」を自分として,「受益者」を子どもとして家族信託を組成すれば,株式の財産的価値のみが子どもに移転しますが,会社の支配権(議決権)は自分の元に残せます。

 

Q 家族で会社を経営しています。最近,判断能力が衰えてきたので株式を子どもに贈与して経営権を譲りたいのですが,現時点の株価総額が高いので高額な贈与税がかかるといわれています。

A 「委託者」兼「受益者」を自分として,「受託者」を子どもとして家族信託を組成すれば,贈与税が発生しない形で会社の経営権を子どもに委譲することができます。

 

Q 家族信託は死後の財産について決めることはできないのですか?

A いいえ,そんなことはありません。遺言信託や遺言代用信託により遺言と同様の効力を持たせることも可能です。