大阪訴訟第5回期日が開かれました

 

 

   

2017年11月7日、澄み渡る空の下、第5回目となる大阪訴訟の口頭弁論期日を迎えました。

当日は朝から、期日告知の街頭活動を行い、多くの方にチラシを受け取っていただきました。

当日朝の街頭活動の様子
当日朝の街頭活動の様子

本日の期日では、原告の児玉望美さんの意見陳述と弁護団からのプレゼンテーションを行いました。

満席となった傍聴席からの暖かい視線に守られながら、裁判官の前に立った児玉望美さんは、学校で勧められて疑問を抱くことなくHPVワクチンを接種したこと、接種後2ヶ月間腕の腫れが引かなかったことなどに加えて、その後、次々と襲いかかる頭痛、じんましん、腹痛、関節痛などに悩まされたこと、意識を失うこともしばしばあったこと、そのために接種前には経験のなかった7度にわたる入院を経験してきたことなど、HPVワクチンの副反応の苦しみを自分の言葉で語りました。

期日後の記者会見に臨む児玉望美さん(右から2人目)
期日後の記者会見に臨む児玉望美さん(右から2人目)

そして、児玉さんは、学校では「ずる休み」と言われてとてもつらかったことなど、HPVの副反応にさいなまれる毎日が不安の連続であって、将来のことも考えられないという心境で生活をせざるを得ないことを、静かに、丁寧に、裁判官に対して説明しました。

児玉さんは、最後に、次のように力強く訴えました。

「被害者は架空の存在ではなく、現実にいまを生きている、必死に副作用と闘っているのだということを、ぜひとも分かってほしいのです。私はHPVワクチンをうってから私の体に起こっていることを知ってほしいと思い、また、包み隠さず伝えるべきだと考えました。ですから私は実名を明かして、この訴訟に参加しています。」

「私たち被害者の思いは一つです。現実に生きている私たちの声を、被害を、正面から受け止めて下さい。」

望美さんの真剣な言葉の1つ1つに対して、裁判官もしっかりと耳を傾けていました。

弁護団からの説明では、日本で製造販売承認された時点において、既にHPVワクチンの危険性が知られていたことを説明しました。

具体的には、まず、古くからワクチンというもの自体が基本的に自己免疫に異常を生じさせる危険があることが知られていました。

また、本件ワクチンには新規のアジュバント(免疫増強剤)が使用されているだけでなく、「L1タンパクVLP」という成分が含まれています。この「L1タンパクVLP」は、人が保有しているタンパク質と類似性があるために、「分子相同性」という作用によって、体内の抗体が正常な細胞まで攻撃してしまう危険性があります。
このことは既にHPVワクチンの承認時には判明していました。

このようなHPVワクチンの危険性が判明していたにもかかわらず、製薬会社は危険性を過小評価して、国に対して製造販売承認の申請を行い、国は承認を与えたのです。

記者会見で期日の報告を行う弁護団
記者会見で期日の報告を行う弁護団

さらに、製造販売承認の後、多数のHPVワクチンによる副反応が多数報告され、本件ワクチンの危険性は明白に認識できる状況となったにもかかわらず、国は「緊急促進事業」という「国策」により、積極的なHPVワクチンの接種勧奨を行ったのです。

その結果、多数の方がHPVワクチンを接種され、被害は拡大しました。

製薬企業も当然、HPVワクチンの危険性についての情報を十分把握していたにもかかわらず、上記のような多数の副反応報告を無視し続けました。
原告団および弁護団は、これからも製薬会社であるGSK・MSD、さらには被告国の責任を厳しく追及します。

次回大阪訴訟期日は平成30年2月20日午後2時開廷です。
今後とも引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。