賃貸マンションの所有者の変更

例えば,賃貸マンションに住んでいて,家賃も遅れずに払っていたけど,建物の所有者が変わったらどうなるでしょうか。

 

 

こんな例があります。元々の所有者から「このマンションは〇×不動産に売却しましたので,今後は〇×不動産の指示に従って下さい。」という手紙が届いて,しばらくして,その〇×不動産から,「このマンションは取り壊すことにしましたので,3ヶ月後以内に退去して下さい。」という手紙が届きます。

 

 

次のような疑問が浮かびます。

 

 

自分が契約したのは前の所有者だから,新しい所有者と契約を交わさない限り住み続けることはできないのかな?

そういえば,最初に入居するときに敷金を60万円払ったよな。あれは戻ってくるのだろうか?

 

 

このような場合,法律を知らないと,言われるままになってしまう人が多いのです。

 

 

法律ではどうなっているかというと,まず,マンションの所有者が変わっても,家賃を払い続ければ,住み続けることができます。

 

 

理由としては,本来,契約社会の原則としては,新しい所有者との契約がない限り居住する権利はないことになるのですが,それでは,住むところを失う人がたくさん出てしまうということで,特別に法律で保護されているのです。この法律は借地借家法といいます。(借地借家法31条1項)

 

 

次に,敷金ですが,結論としては,契約が終了したときに,新しい所有者に返還を求めることができます。

 

 

考え方としては,賃借人の立場からすれば,元の所有者がいなくなって連絡が付かなくなれば,敷金の返還を求めようにも求められなくてかわいそうですよね。

一方,新しい所有者は元の所有者からマンションを買ったのですから,当然,売買代金について交渉をして金額を決定するわけです。

そのときに,幾らの敷金返還義務があるかということを織り込んだ上で,金額を決めることができますから,不利益にはならないわけです。

 

 

この点も,やはり賃借人の保護のためなんですが,これは法律ではなく,裁判所の裁判例(判例)で確立しています。

 

「マイベストプロ神戸」の取材を受けました。

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