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飯田市視察

平成24年2月10日と11日に長野県の飯田市というところに行って来ました。

 

私が所属している近畿弁護士会連合会の公害対策環境保全委員会による視察です。

 

1日目は、飯田市役所で地球温暖化対策課の大塚さんとおひさま進歩株式会社(以下、おひさま進歩)の原社長より飯田市の取り組みについての説明を伺いました。

 

飯田市は、環境モデル都市に指定されていて数多くの環境に優しい施策を実施しています。

 

なかでも、「おひさま0円システム」は、初期費用なしで太陽光発電パネルを設置できるたいへん魅力的なシステムです。

 

どのようなシステムかというと、まず、市民から出資を募りファンドを作ります。そして、ファンドを利用して、おひさま進歩が、たとえば、一般家庭の住宅に太陽光発電パネルを設置します。

 

パネルの利用者は初期費用ゼロ円で設置でき、毎月一定額の電気料金をおひさま進歩に支払います。そして、発電して余った電気は中部電力に買い取ってもらえます。

このシステムのいいところは、行政からの補助金に頼ることなく市民出資の資金を利用していること、パネル利用者が初期費用なしで始められることです。

 

このようなシステムが他の自治体にも広がればいいなと思いました。

 

2日目は、NPO法人いいだ自然エネルギーネット山法師(以下、山法師)の「風の学舎(まなびや)」を訪問しました。ここでは、自然エネルギーを利用した研修施設を見学し、山法師の代表の中島さんと事務局長の平澤さんからお話を伺いました。

 

ここの施設には、太陽光発電パネル、太陽熱温水器、風力発電機、薪ストーブ、雨水浄化装置、囲炉裏、カマドなどがありました。薪ストーブは料理もできる優れものです。

建物は昔ながらの漆喰と木組みで建てられております。

各地から研修や視察の人が多く訪れるようです。特に昨年は、3.11のこともあってか、今まで以上に多くの人が訪れたそうです。

 

中学生の研修などにも使われていて、かまどで薪をたいてご飯を作ったりするなど、自然を体感できる施設になっています。

 

今すぐに自然エネルギーだけの生活ができるとは思えませんが、数十年先には自然エネルギーだけで生活することが可能になるのではないかという期待を抱かせてくれる施設でした。